2008年02月27日

名短篇、ここにあり

名短篇、ここにあり (ちくま文庫 き 24-1)

  •  北村 薫、宮部 みゆき

  • 販売元/出版社 筑摩書房

  • 発売日 2008-01-09

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食べず嫌いってのは損なんだよなあとつくづく実感してしまった。
半村良や小松左京はSF系なので読んではいるが、ミステリ系の多岐川恭や戸板康二や松本清張あたりは、食わず嫌いでほとんど読んでいない。
とくに松本清張なんかは謎解きミステリとしても凄いのは知っていながらも、「社会派」という印象がこびりついてしまっているので毛嫌いしていた面もあったんだけど、松本清張の「誤訳」を読んで目から鱗が落ちる思いをした。やっぱり凄い。
それ以外の作家となると名のみ知っている程度だったので、吉行淳之介の「あしたの夕刊」のオチの付け方を見て驚いたのなんの。短編の締め切りが今日なのに、どうしても書くことの出来ない作家の家に届いた夕刊がなんと未来の夕刊で、そこには今日書いて渡すはずの小説が掲載されていた。ここで普通ならば掲載された小説を丸写しして編集者に渡すという展開になるのだが、この主人公はこう考える。
ここで自分がどうしようが未来は決定済みなのではないだろうか。未来の新聞に掲載されているって事は、この小説を丸写ししなくったって小説はできあがるってことだ。
そして主人公は何もしないのである。
なんなんだ、この因果律に挑戦する物語は。
一方、黒井千次の「冷たい仕事」は冷蔵庫の中で巨大に成長した霜を取るというだけの話なのだが、巨大な霜をうまく取る事が出来た時のあの何ともいえない高揚感を味わうことが出来る。
しかし一番凄かったのは吉村昭の「少女架刑」。
一人の少女が亡くなった時から話が始まり、母親に献体として病院に売られ、あちらこちらを標本として切り取られ、さらに実習材料としてあちらこちらを切り刻まれ、そしてほとんど骨だけの状態になったとき、始めて火葬され骨壺に入れられるのだが、そこまでの話が全て亡くなった少女の視点で語られるのである。吉村昭がこんな話を書いていたとは。  

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2007年12月27日

箆棒な人々

篦棒な人々ー戦後サブカルチャー偉人伝 [河出文庫 た24-1] (河出文庫 た 24-1)

  •  竹熊 健太郎/

  • 販売元/出版社 河出書房新社

  • 発売日 2007-12-04


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ウルトラマンの世界には怪獣がいて、仮面ライダーの世界には怪人がいる。
怪獣も怪人も、そこにいては困る存在であり、倒されるべき敵として登場するのだが、しかし、彼らがいなければ物語は成立しない。
物語の世界では怪獣や怪人は必要とされているのに対して現実の世界はというと怪獣も怪人はいない。もちろんそれはいなくても構わないし、いなくったって世界は存続する。
でも、世界は本当に怪獣や怪人を必要としていないのであろうか。
とまあ、七面倒臭いことを考えなくっても怪獣はともかく怪人は本当に存在する。
この本に登場する四人は、風貌はさることながらその行動をみる限り怪人と呼びたくなる存在だ。
この本で最初に登場する康芳夫は、おそらく僕と同じ年代の人間に強烈なインパクトをあたえた人物だ。モハメド・アリ対アントニオ猪木戦を実現させたり、チンパンジーと人間の中間にあたる未知の生物であるオリバー君を来日させた人物なのである。僕が小学生のころ、こんな楽しい出来事があったのだ。どことなくうさんくさく、そして泥臭いのだが、それが楽しかったのだ。
荒木飛呂彦・鬼窪浩久による『変人偏屈列伝』でも語られていたけれども、こちらは絵による誇張が少し強すぎるせいか怪人というよりも化け物といった感じなのだが、この本では康芳夫という人物が精神的なレベルからして既に怪人だったということがわかる。
彼はその後、アントニオ猪木対アミン大統領戦なるものを企画したのだがウガンダの政変で残念ながら実現はされなかった。実現したとしてもプロレス対ボクシングなのでおそらくはモハメド・アリ対アントニオ猪木戦と同じような展開になっただろう。けれども、アントニオ猪木の相手が食人大統領アミンだぜ、よくこんなことを考えつくもんだ。そしてよくこんな事に金を出す人間がいるものだ。おまけに本当に実現させてしまおうとする人間がいる。そう考えると世界は怪人を必要としているんじゃないかと思えるのだ。
アントニオ猪木対アミン大統領は実現しなかったけれども、マイク・レズニックはアミン大統領の挑発にタンザニアの大統領ニエレレが乗ったとしたらという仮定のもとに、「四角いリングのムワリム」というニエレレ対アミン戦が行われた世界の話を書いた。
その時、レズニックも凄いなあと思ってしまった。  
タグ :竹熊健太郎

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2006年07月31日

誠実な詐欺師

マイク・ミニョーラがディズニーの「アトランティス 失われた帝国」のキャラクターデザインをしていたんだけども、あれはあくまでディズニー。
Clear Aether」さん経由で……、The Amazing Screw-on Head。いやもうこのまま死んでもいいと思いましたよ、わが生涯に一片の悔いなしってな感じで。よくぞここまでやったもんです。大統領のテレグラフが最高に素晴らしいというか、どっからあんなアイデアが出てくるんだ?

で、素晴らしいといえば……。

誠実な詐欺師
トーベ・ヤンソン著 / 富原 真弓訳
  

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2005年12月17日

つむじ風食堂の夜

つむじ風食堂の夜
吉田 篤弘著
  

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2005年09月01日

ファイティング寿限無

ファイティング寿限無
  

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2005年08月12日

トーベ・ヤンソン短編集

トーベ・ヤンソン短篇集
トーベ・ヤンソン著 / 富原真弓 編訳
  

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