2008年02月04日

七色の海

七色の海 (ふしぎ文学館)

  •  曽野 綾子

  • 販売元/出版社 出版芸術社

  • 発売日 1994-06


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おおぎょるたこさんの『わしには,センス・オブ・ワンダーがないのか?』のこの記事で紹介されていて気になっていたのだけれども、困ったことに基本的にホラーとか恐怖小説とかがあまり好きではないのだ。いや苦手といった方が良いだろう。
しかし読んでみたいという気は多分にあるわけで読んでみようと思い立ったのだが、ここで紹介されている『異形の白昼』は絶版。この話が収録されている本はというと出版芸術社から出ている『七色の海』が唯一入手可能な一冊だった。しかしこの本、心理サスペンス&恐怖ミステリ傑作集ではないか。読んでみたいという意志があるのだが読もうとする気力が萎えてしまう。というわけで悶々とした日々を送っていたのである。しかしこの先死ぬまで悶々とした日々を送るのがいいのかそれとも思い切って読んで嫌な気分になった方がいいのかを天秤にかけるとやはり後者のほうがいいだろうということで読んでみることにした。
で、読んでみると心理サスペンス&恐怖ミステリ傑作集とあるわりにはそれほど大したことはない。いや話がつまらないというわけではなく怖くはないのだ。どちらかといえば「奇妙な味」という物に近い。不安感を煽っていって最期にどうなるかというと思わず脱力してしまうような結末になってみたり、まあこれは悪くいえばの話だが、曽野綾子がこういう傾向の話を書いていたとは不勉強ながら知らなかったよ。
後半になると恐怖ミステリの度合いが高まって、地味ながらも自分に尽くしてくれる妻のとんでもない性格と行動が次第に明らかとなってくる「お家がだんだん遠くなる」なんかは題名の付け方がとてつもなく素晴らしく、切なさと嫌さかげんをかもしだしている。
そして、肝心要の「長く暗い冬」はといえば、絶対に倒せないラスボスのごとくこの本の末尾に位置して、読む者になんともいたたまれないダメージを与えているのだ。親ならば子供に責任を持てというような説教めいた文章から始まるこの話、読み終えてこの冒頭の文章が胸に重くのしかかるのである。  

タグ :曽野綾子

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2007年04月25日

新井素子自選作品集 窓のあちら側

窓のあちら側

  •  新井 素子/

  • 販売元/出版社 出版芸術社

  • 発売日 2007-02


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ひとめあなたに…』を読んだ後でこのような本が出るということは、本の神様が自分に、いいからとにかく読んでおけとでも言っているかのような気分に襲われたので読んでみることにしたのであります。
色をテーマにした作者自身による自選短編集ということなんだけれども、評価の高い「グリーン・レクイエム」と「ネプチューン」が収録されているので新井素子初心者としては非常にお得感の高い一冊。
まあしかし、今まで読まずに素通りしてきたのは単なる読まず嫌いにすぎないのかあと思っていたんだけれども、実際に読んでみると読まず嫌いではなくって直感的に嫌っていたんだということがよくわかりましたよ。。
やはりどうにもこの人の書き方ってのが好きじゃない。いやこの好きじゃないってのは新井素子の文体が好きじゃないというわけではなくって、登場人物の考え方が好きじゃないってこと。もっともどんな話でもこんな文体で書かれたんじゃちょっと困ってしまうけれども、内容の方がそれに即しているのであれば別にそんなこと問題無いわけですよ。
「ネプチューン」の最後のくだりを見てみると、新井素子がサイコホラーの方面に手を伸ばしていったのも頷けないこともないなあと思うわけで、新井素子の中に潜んでいるサイコホラー的な要素がたまらなく嫌いなのです。
しかしそんな個人的な感情を抜きにすれば、新井素子が「ネプチューン」の終盤で見せたあのビジョンなんかは細かな欠点など吹き飛ばしてしまうほど凄いわけで、肌に合わないというのはちょっと残念だよなあ。  

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2005年10月31日

太陽ぎらい

太陽ぎらい
小泉 喜美子著
  

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