2008年03月18日

オブ・ザ・ベースボール

オブ・ザ・ベースボール

  •  円城 塔

  • 販売元/出版社 文藝春秋

  • 発売日 2008-02

Amazon/楽天ブックス




前二作と比べると恐ろしく読みやすいので驚いた。あまりに読みやすいので自分の頭の中に円城塔解析ルーチンができあがって、もうどんな話が来ても大丈夫な状態になったのだろうと勘違いしそうになったくらいだった。
そもそも二作読んだ程度で頭が急に良くなるわけでもなく、むしろ自分の年齢のことを考えると理解力はどんどんと落ちていると考えた方が正しい認識力というものである。
しかしそれはともかく、「オブ・ザ・ベースボール」は面白い。中身はまったく無いに等しいのだけれども、ほぼ一年に一回のペースで人が落ちてくる町での話は、それがどんな着地をするのか、ワクワクするわけではないのだけれども興味深く読むことができた。
ああ、こんな円城塔ならばもっと読んでもいいなあと思ったのだが、それは次の「つぎの著者につづく」を読むまでのことだった。
こちらは一気に自分が歳を取って理解力と読解力が衰えてしまったんじゃないかと真剣に考えてしまったほど難解。表層を追いかけるだけで手一杯でもう勘弁してくださいといいたくなるほどだったのだが、果たして円城塔の紡ぎ出す物語はどこへと続くのだろうか。  
タグ :円城塔

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2007年11月26日

私の男

私の男

  •  桜庭 一樹/

  • 販売元/出版社 文藝春秋

  • 発売日 2007-10


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今回はちょっと自分の口には合いそうもない題材だなあと思っていたのだが、読み始めるとやっぱりそうで、どうも口に合わない……のではあったが、一気に読み終えてしまった。
まったくもってこの人はいったいどれだけ大きな引き出しを持っているのだろうか。
扱っている題材といい未来から過去へと遡っていく構成といい、夢野久作の「瓶詰地獄」を彷彿させるのだけれども「瓶詰地獄」というよりも、夢野久作が「卵細胞はすべてを知っている」とその著作の中で記したこと、娘であり母親でもあるという胎内回帰的な要素を考えると、この本は夢野久作そのものに対するオマージュもしくは夢野久作に対する挑戦だったのかも知れない。もっともそれほど夢野久作を読み込んでいるわけではないので見当違いかもしれないが。
見当違いといえば、これはひょっとして桜庭一樹版、暗黒『よつばと!』ではないだろうかとふと思ったりもした。
それはともかく、ここまでやられてしまうと『荒野の恋』の第三部が未だに書かれていないことは大失敗だったのではないかと思われる。ライトノベルというフォーマットの範囲でしか書くことの出来ない第三部を、ここまでのものを読まされてしまった読者が果たして満足できるのであろうか。無論、第三部はあくまでライトノベルであって、それ以上のものを望む読者のための物ではないと言ってしまってもそれはそれで正論なので構わないのだが、わだかまりは残ってしまう。
  
タグ :桜庭一樹

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2007年10月30日

インシテミル

インシテミル

  •  米澤 穂信/

  • 販売元/出版社 文藝春秋

  • 発売日 2007-08


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潔いほど、いろんなものをすっぱりと切り落としているなあ。
本来ならば書かれてしかるべき犯行動機やら目的やらと、まあ言ってみれば人間を描くという部分に該当するものが潔く落とされている。ここまで潔いとまあちょっとは気になるんだけれども、これはこれで構わないかという気にもさせられる。というか、ある意味ずるいよなこれは。
もっとも、ここまで人工的な設定にする以上はこうなるのは必然的でもあっただろうけどね。
というわけで、物語を読んでいるという気分にはさっぱりなれず、ゲームをしている感覚に近い感じでもあったのだけれども、こういう雰囲気を楽しむにはちょっと遅すぎたというか年を取りすぎたという気がしてならない。
クローズドサークルとか十戒とか出てきてもなんだか今更感が漂ってきてしまうのである。もっとも、そんなことを抜きにしても面白い話ではあったのだけれども、おそらくミステリに淫していればいるほどこの本は面白く読むことができたに違いない。
今までの作者の書いた本が、ビルドゥングスロマンとミステリを足した物だったとすれば、今回はそこからビルドゥングスロマンを引いたもので、引いた分だけさらにミステリを足し込んだといえるわけで、この本はもう一方の極北になるのだろう。

それはそうと、なんだかあちらこちらで十戒やら二十則やらの話題が上がっているけど、若いっていいなあと思ってしまう。  
タグ :米澤穂信

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2005年07月05日

死神の精度 ネタバレあり

死神の精度
伊坂 幸太郎
  

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2005年05月23日

ベルカ、吠えないのか?

ベルカ、吠えないのか?
  

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