2006年10月12日

来月の気になる本 2006/11

「病の世紀」牧野 修 角川ホラー文庫
「姉飼」遠藤 徹 角川ホラー文庫
「壜の中の手記」ジェラルド・カーシュ 角川文庫
「僕と先輩のマジカル・ライフ」はやみねかおる 角川文庫
「神は沈黙せず(上)(下)」山本 弘 角川文庫
「贈る物語 Wonder すこしふしぎが大好きなあなたへ」瀬名秀明 光文社文庫
「ほたる館物語(1)」あさのあつこ ピュアフル文庫
「東京夜話」いしいしんじ 新潮文庫
「中村雅楽探偵全集1 團十郎切腹事件」戸板康二 創元推理文庫
「黄金の灰」柳 広司 創元推理文庫
「永遠の戦士エルリック5 夢盗人の娘」マイクル・ムアコック ハヤカワ文庫SF
「マルドゥック・ヴェロシティ(1)(2)(3)」冲方 丁 ハヤカワ文庫JA
「竜を駆る種族」ジャック・ヴァンス ハヤカワ文庫SF
「ロケットガール2 天使は結果オーライ」野尻抱介 富士見ファンタジア文庫
「ガールズ・ブルー」あさのあつこ 文春文庫
「ハンプティダンプティは塀の中」蒼井上鷹 東京創元社
「名探偵たちのユートピア」石上三登志 東京創元社
「私のハードボイルド」小鷹 信光 早川書房
「SPEEDBOY!」舞城王太郎 講談社

他の作品が次々文庫化される中、これだけ文庫化されなかったのが不思議だったんですが、長らく入手困難だった牧野修の「病の世紀」が文庫化。遠藤徹の「姉飼」も同時です。
「贈る物語」瀬名秀明編は式貴士、眉村卓、河野典生、赤江瀑となかなか興味深い作者をセレクトしています。
「ほたる館物語」も出るってことはカラフル文庫から出ているあさのあつこの作品を全部ピュアフル文庫化するんだろうなあ。
ようやく刊行となる冲方丁の「マルドゥック・ヴェロシティ」は三週連続刊行ということなんだけど、まあめんどくさいだけだなあ。どうせ全部書き終わっているんだから一気に出して欲しいもんです。
同じく早川の名作コレクションからはとうとうジャック・ヴァンスですよ。ヴァンスを偏愛する身としては表紙絵が非常に気になります。これをきっかけにヴァンス再評価されるといいんだけどなあ。ジーン・ウルフだって影響を受けた作家なんだからさ。
東京創元社の方は本当に来月出るのかわからないけれども、石上三登志と小鷹信光のエッセイが出ますね。そういえばこの間、ほしおさなえが小鷹信光の娘さんだと知って驚きました。
久々の舞城王太郎は講談社BOXという新レーベルから。輝く"銀の箱"なんて別にいらないって思うんだけど。  

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2006年09月12日

来月の気になる本 2006/10

とにかく豪華メンバーが褒めちぎっているということは耳にしていたんだけれども、実物を見て吹き出しそうになってしまったアイリーン・ガンの「遺す言葉、その他の短篇」。
ウィリアム・ギブスンは「彼女こそビジネスだ」なんて言っているし、スワンウィックにいたっては詩まで書いてしまうはしゃぎぶり。褒めてるんじゃなくって褒め殺しにあっているんじゃないかって気もしてきたんだけど、そうじゃないんだよなあ。
テッド・チャンの次はアイリーン・ガンかと思ったらテッド・チャン以上の寡作作家とは……。読むのがたのしみです。

「世界の終わり、あるいは始まり」歌野晶午 角川文庫
「新世界」柳 広司 角川文庫
「壜の中の手記」ジェラルド・カーシュ 角川文庫
「キノの旅(10)the Beautiful World」時雨沢恵一 電撃文庫
「NO.6(1)」あさのあつこ 講談社文庫
「EDGE」とみなが貴和 講談社文庫
「プラネタリウムのふたご」いしいしんじ 講談社文庫
「せちやん 星を聴く人」川端裕人 講談社文庫
「ネジ式ザゼツキー」島田荘司 講談社文庫
「奇偶(上下)」山口雅也 講談社文庫
「レインレイン・ボウ」加納朋子 集英社文庫
「中村雅楽探偵全集1 團十郎切腹事件」戸板康二 創元推理文庫
「誰もわたしを倒せない」伯方雪日 創元推理文庫
「ジョナサンと宇宙クジラ」ローバート・F・ヤング ハヤカワ文庫SF
「ゴールデン・エイジ(1)幻覚のラビリンス」ジョン・C・ライト ハヤカワ文庫SF
「セカイのスキマ(2)」田代裕彦 富士見ミステリー文庫
「だけど綺麗なものは天国に行けない」貴子潤一郎 富士見ファンタジア文庫
「ロケットガール1」野尻抱介 富士見ファンタジア文庫
「ららら科學の子」矢作俊彦 文春文庫
「ラギッド・ガール 廃園の天使 2」飛 浩隆 早川書房
「メランコリイの妙薬」レイ・ブラッドベリ 早川書房
「嘲笑う男」レイ・ラッセル 早川書房
「冬の巨人」古橋秀之 徳間デュアル文庫
「10ドルだって大金だ」ジャック・リッチー 河出書房新社
「ポケミス全解説」都筑道夫 フリースタイル

歌野晶午という人は何度化ければ気が済むんだろう。というわけで歌野晶午版「東京大学物語」とも言える「世界の終わり、あるいは始まり」が文庫化。
驚いたのはジェラルド・カーシュの文庫化。文庫化はほとんど許可しない晶文社だったはずだけど、経営方針が変わったおかげなのかな。絶版作品を再版してくれないのならこの調子で文庫化してくれるとうれしいなあ。
で、晶文社から後を引き継いだ河出書房新社が、いよいよ新シリーズをスタート。第一弾はジャック・リッチーです。
とみなが貴和と、あさのあつこは講談社文庫で文庫化。講談社はこういうのが多いなあ。
いよいよ真打ち登場……。となって欲しい一番期待していたジョン・C・ライトは、結局全三作出してくれるんですね。
長らく待った<廃園の天使>シリーズであうが、今度は短編集の模様。どのくらい続くのかな、このシリーズ。
「セカイのスキマ」はシリーズ化しましたか。ミステリとしての部分は面白いのでそれ以外の部分がもう少し何とかなってくれればいいなあ。
しかし、来月はなんといっても都筑道夫の「ポケミス全解説」ですよ。もっとも来月出ると言う保証はまだないけれども、順調にいけば来月出る予定。  

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2006年08月18日

来月の気になる本 2005/9

司書つかささんの「業務日誌」経由で論創社の「ダーク・ファンタジー・コレクション」が始まるのを知る。って、第一回配本は今月末じゃん。
仁賀克雄監修というところが何ともいえない味を出しているんだけど、C・L・ムーア短編集はいいなあ。

「シャーロック・ホームズのSF大冒険(上) (下)」 マイク・レズニック他 河出文庫
「文庫版 陰摩羅鬼の瑕」 京極夏彦 講談社文庫
「分冊文庫版 陰摩羅鬼の瑕(上)」 京極夏彦 講談社文庫
「分冊文庫版 陰摩羅鬼の瑕(中)」 京極夏彦 講談社文庫
「分冊文庫版 陰摩羅鬼の瑕(下)」 京極夏彦 講談社文庫
「邪魅の雫」 京極夏彦 講談社
「アルキメデスは手を汚さない 」 小峰 元 講談社文庫
「サラマンダー殲滅(上) (下)」 梶尾真治 光文社文庫
「The MANZAI(3)」 あさのあつこ ピュアフル文庫
「幸福のスイッチ」 石崎洋司 ピュアフル文庫
「サウンドトラック(上)(下)」 古川日出男 集英社文庫
「夜のピクニック」 恩田 陸 新潮文庫
「家守綺譚」 梨木香歩 新潮文庫
「はじまりの島」 柳 広司 創元推理文庫
「移動都市」 フィリップ・リーヴ 創元SF文庫
「永遠の戦士エルリック4 ストームブリンガー」 マイクル・ムアコック ハヤカワ文庫SF
「海底牧場」 アーサー・C・クラーク ハヤカワ文庫SF
「Project Blue 地球SOS(1)」 東野 司 ハヤカワ文庫JA
「アークエンジェル・プロトコル」 ライダ・モアハウス ハヤカワ文庫SF
「氷と炎の歌1 七王国の玉座(5)」 ジョージ・R・R・マーティン ハヤカワ文庫SF
「グラン・バカンス 廃園の天使(1)」 飛 浩隆 ハヤカワ文庫JA
「遺す言葉、その他の短篇」 アイリーン・ガン 早川書房
「レベル3」 ジャック・フィニイ 早川書房
「虹をつかむ男」 ジェイムズ・サーバー 早川書房

「シャーロック・ホームズのSF大冒険(上) (下)」はおそらくSherlock Holmes in Orbitを訳したもの。エフィンジャーの短編があるのがうれしいなあ。
しかし、講談社の「陰摩羅鬼の瑕」は強気というかなんというか……。ほんとに分冊版も同時に出すの?「邪魅の雫」もようやく発売が決定した模様です。
もう一つ驚いたのが小峰元の復刊。ある程度まとめて復刊してくれるとうれしいけれども単発で復刊なのかなあ。
あさのあつこの「The MANZAI(3)」はカラフル文庫で出たかと思えばもうピュアフル文庫で出るの?
「アラビアの夜の種族」が文庫化されたと思ったら、「サウンドトラック」も文庫化。まあ三年経っているから順当といえば順当だけど、「夜のピクニック」と「家守綺譚」はちょっと早いなあ。文庫化待ちだったのでうれしいけど。
アーサー・C・クラークの復刊は「海底牧場」って、懐かしいなあ。クラークの作品の中では地味な部類だと思うけど意外とこの話好きです。
「Project Blue 地球SOS(1)」って「地球SOS」のノベライズと思ったらアニメ化された「地球SOS」のノベライズだったんだね。どんな風にリニューアルされたのか気にはなるけど……。
「中村雅楽探偵全集」は10月に延びたもよう。
9月は気になる本は相変わらずの量だけど、実際に読む本となるとかなり少なくなるので、この機会に積読本の消化に励むこととするかなあ……多分無理だけど。  

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2006年07月11日

来月の気になる本 2005/8

「純粋理性批判殺人事件(上)(下)」 マイケル・グレゴリオ 角川文庫
「ほとんど無害(仮)」 ダグラス・アダムス 河出文庫
「親不孝通りディテクティブ」 北森鴻 講談社文庫
「林真紅郎と五つの謎」 乾くるみ 光文社文庫
「ハナシがちがう!」 田中啓文 集英社文庫
「ハマースミスのうじ虫」 ウィリアム・モール 創元推理文庫
「中村雅楽探偵全集1 團十郎切腹事件」 戸板康二 創元推理文庫
「ニュートンズ・ウェイク」 ケン・マクラウド ハヤカワ文庫SF
「地球人のお荷物」 アンダースン&ディクスン ハヤカワ文庫SF
「バッド・ニュース」 ドナルド・E・ウェストレイク ハヤカワ・ミステリ文庫
「月光とアムネジア」 牧野修 ハヤカワ文庫JA
「七王国の玉座(4)」 ジョージ・R・R・マーティン ハヤカワ文庫SF
「新装版ロケットガール(1)」 野尻抱介 富士見ファンタジア文庫
「奇妙な果実殺人事件」 藤田宜永 双葉文庫
「天涯の砦」 小川一水 ハヤカワSFシリーズJコレクション
「八月の熱い雨 便利屋〈ダブルフォロー〉奮闘記」 山之内正文 東京創元社ミステリ・フロンティア
「月曜日は赤」 ニコラ・モーガン 東京創元社
「ボトルネック」 米澤穂信 新潮社

来月は今月に比べれば少ないので一安心でした。
さて、タイトルだけものすごく気になるのが「純粋理性批判殺人事件」ですが、なんとなくタイトルだけで終わってしまうそうな気もします。
タイトルといえば「ほとんど無害(仮)」と「(仮)」がついてるけども、一巻でこの言葉を使った以上五巻はこのタイトルにしなきゃまずいだろう。ダグラス・アダムスがこだわったんだからさ。それともひょっとしてコレが正式な題名?
東京創元社では「ハマースミスのうじ虫」が意表をつく登場です。延びに延びた「中村雅楽探偵全集」もようやくスタートか。
しかし東京創元社で一番気になるのは、私もちょっとは持っている共感覚を主題にしたファンタジー「月曜日は赤」です。
早川書房からはニュー・スペースオペラ続きでケン・マクラウドの「ニュートンズ・ウェイク」。私にとってはグッド・ニュースの「バッド・ニュース」はドートマンダーシリーズ物。
富士見ファンタジア文庫からは野尻抱介の<ロケットガール>シリーズが新装版となって登場しますが、やっぱり早川には移籍せずにこっちで出ましたか。そろそろ新作を期待したいところなんだけど、取材は好きだけど書くのは嫌いと公言している人だからなあ。
書くのは嫌いと言っている野尻抱介とは正反対の小川一水の新作はJコレクションから。なにやら今度はサバイバルらしいですが。
復刊と言えば藤田宜永の珍しい本格ミステリ「奇妙な果実殺人事件」が双葉文庫から復刊。
米澤穂信「ボトルネック」が新潮社からって、かなりハイペースで書いているなあ。  

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2006年06月07日

来月の気になる本 2006/7

「化石の記憶(1)(2)」 たがみよしひさ 秋田文庫
「pulp(3)」 森橋ビンゴ ファミ通文庫
「アラビアの夜の種族(1)(2)(3)」 古川日出男 角川文庫
「学園キノ」 時雨沢恵一 電撃文庫
「コッペリア」 加納朋子 講談社文庫
「そして五人がいなくなる<名探偵夢水清志郎事件ノート>」 はやみねかおる 講談社文庫
「プレシャス・ライアー」 菅 浩江 光文社文庫
「支那そば館の謎」 北森 鴻 光文社文庫
「こどもの一生」 中島らも 集英社文庫
「一生に一度の月」 小松左京 集英社文庫
「FINE DAYS」 本多孝好 祥伝社文庫
「いしいしんじのごはん日記」 いしいしんじ 新潮文庫
「人生激場」 三浦しをん」  新潮文庫
「愛のひだりがわ」 筒井康隆 新潮文庫
「ニシノユキヒコの恋と冒険」 川上弘美 新潮文庫
「りえちゃんとマーおじさん」 南條竹則 villagebooks edge
「誠実な詐欺師」 トーベ・ヤンソン ちくま文庫
「暁の女王マイシェラ」 マイクル・ムアコック ハヤカワ文庫SF
「虐げられしテクラ」 スティーヴン・ブルースト ハヤカワ文庫FT
「川の名前」 川端裕人 ハヤカワ文庫JA
「ダークライン」 ジョー・R・ランズデール ハヤカワ・ミステリ文庫
「カズムシティ」 アレステア・レナルズ ハヤカワ文庫SF
「ティンカー」 ウェン・スペンサー ハヤカワ文庫SF
「七王国の玉座(3)」 ジョージ・R・R・マーティン ハヤカワ文庫SF
「ロミオとロミオは永遠に(上)(下)」 恩田 陸 ハヤカワ文庫JA
「イリアム」 ダン・シモンズ 早川書房
「特別料理」 スタンリイ・エリン 早川書房
「夜の旅 その他の旅」 チャールズ・ボーモント 早川書房
「ナウ・ユー・シー・イット(仮)」 リチャード・マティスン 扶桑社ミステリー
「聖遺の天使」 三雲岳斗 双葉文庫
「ダレン・シャン(1)(2)(3)」 ダレン・シャン 小学館ファンタジー文庫
「八月の熱い雨」 山之内正文 東京創元社ミステリ・フロンティア
「探偵小説と記号的人物 ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか?」 笠井潔 東京創元社キイ・ライブラリー
「赤い護符 ルーンの杖秘録2 新版」 マイケル・ムアコック 創元推理文庫
「グラックの卵」 浅倉久志編 国書刊行会

どひゃー、なんなんだろうこの多さは。とてもじゃないけど全部は無理です。
森橋ビンゴは予定ではこの巻で完結のはず。なんにせよめでたしめでたし。
「アラビアの夜の種族」は三分冊ですか……。
時雨沢恵一のは、なんじゃこりゃと言いたいところですが、番外編なのかな。
加納朋子の「コッペリア」は著者の新境地ということだったんだけれども、読むかどうかはちょっと微妙なところ。
中島らもの「こどもの一生」はたしかCDがセットになっていた四六版の文庫化。さすがに文庫ではCDはつかないか。
はやみねかおるはとうとう講談社文庫にまでご登場。まあ小野不由美の『十二国記』シリーズという前例があるから移籍しても驚かないけれど。
小松左京の「一生に一度の月」は復刊なのかな、いったいなんなんだろう。何とも懐かしい題名です。
villagebooksの南條竹則は気になる一冊。villagebooksと南條竹則と言う組み合わせからして想像がつきません。
ちくま文庫からはトーベ・ヤンソンの傑作「誠実な詐欺師」が文庫化。待っていましたよ。
待っていたといえばダン・シモンズの「イリアム」ですが、アレステア・レナルズの「カズムシティ」も出ます。値段からして「啓示空間」と同程度の厚さになるみたい。
ウェン・スペンサーは調べてみたところ2003年にジョン・W・キャンベル賞を受賞した新人作家の模様。
異色作家短篇集のほうはまあおいといて、扶桑社ミステリーからリチャード・マティスンが出るのが凄い……んだけど今ひとつポイントをはずした、いや、ずらしたセレクションをしてくるなあ。エリスンの短編集のほうはまだ?
小学館はとうとう「ダレン・シャン」を文庫化してきました。これって十二巻もあるんだね。
ミステリ・フロンティアからは山之内正文が登場。「エンドコール メッセージ」が面白かったのでちょっと期待してます。
国書刊行会の<未来の文学>シリーズはほんとに出るかどうかわからないけれどもレム・コレと比べるとやけに順調だなあ。しかし最後に待ち受けているであろう「ダールグレン」は恐ろしい。果たして読み切れることが出来るのだろうか。  

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2006年05月16日

来月の気になる本 2006/6

「白亜館事件」 太田忠司 徳間文庫
「砂漠の惑星」 スタニスワフ・レム ハヤカワ文庫
「きみがいた時間ぼくがいく時間 タイムトラベル・ロマンスの奇跡」 梶尾真治 朝日ソノラマ
「バッテリー V」 あさのあつこ 角川文庫
「日本以外全部沈没 「狂乱」短篇集」 筒井康隆 角川文庫
「冬至草」 石黒達昌 ハヤカワSFシリーズJコレクション
「シンギュラリティ・スカイ」 チャールズ・ストロス ハヤカワ文庫
「七王国の玉座2」 ジョージ・R・R・マーティン ハヤカワ文庫
「仮面幻双曲」 大山誠一郎 小学館
「さよなら妖精」 米澤穂信 創元推理文庫
「百万の手」 畠中恵 創元推理文庫
「時計を忘れて森へ行こう」 光原百合 創元推理文庫
「額の宝石 ルーンの杖秘録(1)【新版】」 マイケル・ムアコック 創元推理文庫
「探偵小説と記号的人物(キャラ/キャラクター) ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか?」 笠井潔 東京創元社
「文学賞メッタ斬り!リターンズ」 大森望・豊崎由美 PARCO出版
「さようなら、いままで魚をありがとう」 ダグラス・アダムス 河出文庫
「スローモーション」 佐藤多佳子 ピュアフル文庫
「重力ピエロ」 伊坂幸太郎 新潮文庫
「冷血」 トルーマン・カポーティ 新潮文庫
「冬の巨人」 古橋秀之 徳間デュアル文庫
「髑髏検校」 横溝正史 徳間文庫
「セカイのスキマ」 田代裕彦 富士見ミステリー文庫
「北米探偵小説論」 野崎六助 双葉文庫
「夏化粧」 池上永一 文春文庫


シリアス系が苦手で<泰平ヨン>とか「ロボット物語」とかユーモア系ばかり読んでいたので読みのがしていたスタニスワフ・レムの「砂漠の惑星」は、ちょうど読みたいと思っていた矢先なのでピンポイントでの復刊が実にうれしい。
うれしいといえば石黒達昌の「冬至草」も同様。まさかJコレクションから出るとは思ってもみませんでした。
思ってもみなかったと言えば、文庫化なんて数年先だと思っていた「バッテリー V」が早くも文庫化されます。この調子だと最終巻も早めに文庫化されるかもしれません。
東京創元社のミステリ・フロンティアから二冊文庫化なんですが、「アヒルと鴨のコインロッカー」から文庫化されないのは何か理由があるのでしょうか。代わりに新潮文庫で「重力ピエロ」が。
東京創元社といえば「時計を忘れて森へ行こう」はとうの昔に文庫化されていたと思っていたけど、されていませんでした。何を勘違いしていたんだろう。
<銀河ヒッチハイク・ガイド>シリーズの四作目がいよいよ登場。おそらく面白くはないだろうが、ファンなら黙って読め。
トルーマン・カポーティの「冷血」って新訳の文庫化ってことなのかな。謎の一冊。
延びに延びた「冬の巨人」は今度こそ本当にでるのか? 半分どうでも良くなってきました。
富士見ミステリー文庫からは田代裕彦の新作。どんな話になるのかこれまた楽しみです。
横溝正史の「髑髏検校」はブラム・ストーカーの「ドラキュラ」を翻案したとされるもの。読んでみたいと思っていた矢先なのでこれまたうれしい一冊。
野崎六助の「北米探偵小説論」は読みたかった一冊。まさか文庫化されるとは思ってもみませんでしたよ、ほんと。

ところで、今月発売の「オーメン 新装版」の定価が666円なのはやっぱり狙っているんだろうなあ。支払うときに税込みになってしまうのが非常に残念。  

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2006年04月26日

クリスピー物語


書店では売っていないちょっと珍しい一冊。
「ネスレ クリスピー物語」というお菓子に同梱された文庫本です。平たく言えばお菓子のおまけなんですが、見た目は普通の文庫本と全く同じで、何ら遜色ありません。「ネスレ クリスピー物語」の栞まで挟み込まれています。ページ数が96ページと、もう少しで薄い文庫の記録を更新するところだったのですが……、惜しい。
で、まあ見た目よりも中身の方なんですが、鈴木光司、大石圭、牧野修、森山東、小林泰三、北野勇作となかなかの顔ぶれ。というか角川が協力しているらしく、角川ホラー系の作者ばかりです。お菓子のおまけにホラー系の作家を集めるなんてなんだか人選ミスのような気もするんですが、意外や意外、一部を除いて心温まる物語になっています。
一部ってのが小林泰三なんですけどね。相変わらずやっかいな論理をこねくり回した上で、心温まらない嫌な終わり方をしています。まさに邪悪な作家ですよ。
しかし、一方で牧野修も、救いのある終わり方をしているんですが、唯一死人が出る話を書いています。卵の中から予想もつかない変なものも出てくるという点では電波系ホラーの面目発揮といったところです。北野勇作の話もやっぱり北野勇作らしい不思議な話。不思議なことが起こるのだけれども、主人公はそれをあるがままに受け入れて日常生活を送り続けるのです。一番のお気に入りはこの話でした。  

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2006年04月13日

来月の気になる本 2006/5

「夜の言葉」 ル=グウィン 岩波現代文庫
「この世の彼方の海」 マイクル・ムアコック ハヤカワ文庫
「エミリーの記憶」 谷甲州 ハヤカワ文庫
「ポセイドン(上・下)」 ポール・ギャリコ ハヤカワ文庫
「神のはらわた」 ブリジット・オベール ハヤカワ文庫
「陽気なギャングの日常と襲撃」 伊坂幸太郎 祥伝社ノン・ノベル
「被害者は誰?」 貫井徳郎 講談社文庫
「無限がいっぱい」 ロバート・シェクリイ 早川書房
「破局」 ダフネ・デュ・モーリア 早川書房
「ブレイブ・ストーリー(上・中・下)」 宮部みゆき 角川文庫
「文章探偵」 草上仁 早川書房
「リングワールドの子供たち」 ラリイ・ニーヴン 早川書房
「ミッションスクール」 田中哲弥 ハヤカワ文庫
「宇宙嵐のかなた」 A・E・ヴァン・ヴォクト ハヤカワ文庫
「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」 ジョン・ル・カレ ハヤカワ文庫
「火星縦断」 ジェフリー・A・ランディス ハヤカワ文庫
「七王国の玉座(1)氷と炎の歌」 ジョージ・R・R・マーティン ハヤカワ文庫
「りら荘事件」 鮎川哲也 創元推理文庫
「不思議島」 多島斗志之 創元推理文庫
「リリアとトレイズIV イクストーヴァの一番長い日(下)」 時雨沢恵一 電撃文庫
「神様のパズル」 機本伸司 ハルキ文庫
「匣の中」 乾 くるみ 講談社文庫
「太陽の塔」 森見登美彦 新潮文庫
「フェルマーの最終定理」 サイモン・シン 新潮文庫
「ポップ1280」 ジム・トンプスン 扶桑社ミステリー
「邪神覚醒(上・下)」 スティーヴ・オルテン 文春文庫
「ベータ2のバラッド」若島正編 国書刊行会

ル=グウィンの「夜の言葉」が文庫化。ル=グウィンって肌に合わなくって敬遠していたんだけれども、「ゲド戦記」のソフトカバー版も出たことだし、ここはそろそろ再チャレンジしてみるか。
ポール・ギャリコの「ポセイドン」って、原題はアドベンチャーが付かなかったのかなと思って調べてみたら付いていました。なんだリメイク版に合わせたのか。
しかし、原作の方は全然すかっと爽やかな終わり方をしなくって後味の悪い終わり方してたんだよなあ。結局がんばってもがんばらなくっても結果は同じという身も蓋もない終わり方。
ブリジット・オベールは紹介文がイカス。

腹を切り裂け! 飛び出せ内臓! 町を徘徊する殺人鬼に警察の"迷"捜査チームが挑む

ブリジット・オベールって読んだことないんだけどこんな話書く人だったのか?。これは読むしかありません。
ジョージ・R・R・マーティンは意外と早く文庫化。それを言うならば機本伸司の「神様のパズル」、森見登美彦の「太陽の塔」もそうで、来月はなんだか文庫落ちのラッシュ。
A・E・ヴァン・ヴォクトの「宇宙嵐のかなた」はうれしい復刊。でも今さらこれを読んで楽しめるだろうか。
草上仁の新作も早川書房から出るのだけれども、溜まっている短編のほうも何とかして欲しいものです。
東京創元社は多島斗志之ですか、渋いところをついてくるなあ。「團十郎切腹事件」は六月に延びたか……。
サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」はお薦め。この本を読んでいたおかげで「オックスフォード連続殺人」が二倍楽しめました。
「邪神覚醒」は「メガロドン」や「蛇神降臨記」の作家。気にはなるんだけどもどうだろう。
「ベータ2のバラッド」は四月から五月に延びたみたいだが……、まあ気長に待ちましょう。

国土社の「創作子どもSF全集 全20巻」がめでたく復刊決定したようなのであるが、分売不可……。  

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2006年03月09日

来月の気になる本 2006/04

「宇宙クリケット大戦争」 ダグラス・アダムス 河出文庫
「黒と茶の幻想(上下)」 恩田 陸 講談社文庫
「もつれっぱなし」 井上夢人 講談社文庫
「桜宵」 北森 鴻 講談社文庫
「夏期限定トロピカルパフェ事件」 米澤穂信 創元推理文庫
「グラン・ギニョール城」 芦辺 拓 創元推理文庫
「冬の巨人」 古橋秀之 徳間デュアル文庫
「やみなべの陰謀」 田中哲弥 ハヤカワ文庫JA
「策謀のイェンディ」 スティーヴン・ブルースト ハヤカワ文庫FT
「セントラル・パーク事件」 クレイグ・ライス ハヤカワ・ミステリ文庫
「明日なき二人」 ジェイムズ・クラムリー ハヤカワ・ミステリ文庫
「グリュフォンの卵」 マイクル・スワンウィック ハヤカワ文庫SF
「リングワールドの玉座」 ラリイ・ニーヴン ハヤカワ文庫SF
「青猫家族輾転録」 伊井直行 新潮社
「手袋の中の手」 レックス・スタウト ハヤカワ・ミステリ
「アトモスフィア2」 西島大介 早川書房
「出口のない部屋」 岸田るり子 東京創元社ミステリ・フロンティア
「モドキ」 ほしおさなえ 角川書店

「宇宙クリケット大戦争」はシリーズ三作目。全五作全てが翻訳される予定となったのはうれしいんだけれども、三作目以降の評判はかなり悪いのでうれしいような悲しいような。でも読みますよ私は。
「桜宵」は香菜里屋シリーズ第二弾。これは期待してはずれなしでしょう。
「夏期限定トロピカルパフェ事件」も小市民シリーズ第二弾。こちらも期待して大丈夫なんじゃないかな。
「策謀のイェンディ」もシリーズ第二弾。一作目が結構面白かったのでこちらも期待しています。
古橋秀之の「冬の巨人」は延びて四月になったもようなんですが、どんな話になるのかさっぱり判りません。
田中哲弥の「やみなべの陰謀」は電撃文庫からの移籍。早川への移籍ってのもめずらしいなあ。
早いうちから予告されていたクレイグ・ライスの「セントラル・パーク事件」がようやく文庫化。もう待ちくたびれましたよ。
「グリュフォンの卵」は「大潮の道」からはや15年。マイクル・スワンウィックなんてもう出ないと思っていたら意外な隠し球。
ミステリフロンティアで二作出た、ほしおさなえの「モドキ」はちょっと気になる一冊です。

しかし、なんといっても一番の期待は伊井直行の「青猫家族輾転録」ですよ。ああ、伊井直行の新作が読めるなんてなんという幸せ。  

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2006年02月07日

来月の気になる本 2006/03

河出書房新社からは「銀河ヒッチハイク・ガイド」シリーズの残り三作も刊行されるようになったようなんですが、三作目以降は評判が悪いのでうれしい気持ちが半分、悲しい気持ちが半分。つまらないのだったなら読まなければいいのではと思うのだけれども、つまらなくっても読んでしまうのがSF者の性。海外SFであればなおさらです。

「pulp(2)」 森橋ビンゴ ファミ通文庫
「脳髄工場」 小林泰三 角川ホラー文庫
「リリアとトレイズ(3)(仮)」 時雨沢恵一 電撃文庫
「新版サイキック戦争(1)紅蓮の海」 笠井 潔 講談社文庫
「新版サイキック戦争(2)虐殺の森」 笠井 潔 講談社文庫
「吉田自転車」 吉田戦車 講談社文庫
「神州纐纈城(上下)」 石川 賢 講談社漫画文庫
「セント・メリーのリボン」 稲見一良 光文社文庫
「The MANZAI(2)」 あさのあつこ ピュアフル文庫
「第三の時効」 横山秀夫 集英社文庫
「トリツカレ男」 いしいしんじ 新潮文庫
「小説のゆくえ」 筒井康隆 中公文庫
「地球の静止する日SF映画原作傑作選」 ブラッドベリほか 創元SF文庫
「白菊」 藤岡 真 創元推理文庫
「メルニボネの皇子」 マイクル・ムアコック ハヤカワ文庫SF
「小指の先の天使」 神林長平 ハヤカワ文庫JA
「火星航路SOS」 エドワード・E・スミス ハヤカワ文庫SF
「ダイヤモンド・エイジ(上下)」 ニール・スティーヴンスン ハヤカワ文庫SF
「パンドラ抹殺文書」 マイケル・バー=ゾウハー ハヤカワ文庫NV
「イン・ザ・プール」 奥田英朗 文春文庫
「炎のなかの絵」 ジョン・コリア 早川書房
「血は冷たく流れる」 ロバート・ブロック 早川書房
「終末のフール」 伊坂幸太郎 集英社
「アトモスフィア 黒」 西島大介 早川書房
「特盛!SF翻訳講座 翻訳のウラ技、業界のウラ話」 大森望 研究社
「怪盗グリフィン、絶体絶命」 法月綸太郎 講談社ミステリーランド

タイトルからしていつも通りの内容が想像できてしまう小林泰三の「脳髄工場」。ホラーばかりではなくってSFも書いてほしいなあ。
笠井 潔の「サイキック戦争」が新版として復活。表紙はやっぱりあの人なんでしょうか。
石川 賢の「神州纐纈城」も気になるのですが、その前に積読状態の本家の方を何とかしておかなければいけません。この機会に読むことにしましょう。
「地球の静止する日」はなんといってもスタージョンのあの話が収録されていることです。もっとも話そのものには全く期待していませんが……。
それに比べて期待しているのは藤岡 真の「白菊」。今度はどんな手で騙してくれるのでしょうか。
早川書房は盛んに復刊してくれますが、今度はマイクル・ムアコックの「エルリック・サーガ」です。ムアコックは今ひとつ好きになれないのですが、この機会に読んでみようかな。
一方、名作セレクションの方はエドワード・E・スミスの「火星航路SOS」とマイケル・バー=ゾウハー「パンドラ抹殺文書」。「火星航路SOS」が復刊対象になるなんて思っても見ませんでしたよ。ゾウハーの復刊は「ミュンヘン」つながりなのかな。
ちょっと気になるのが伊坂幸太郎の「終末のフール」。どうやらSFっぽい内容のようです。
講談社ミステリーランドは法月綸太郎。タイトルも決まったようなので今度こそ出るのか?
綾辻行人の方も脱稿したという話を聞いたので同じ時期になるのかな。  

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2006年01月26日

八本脚の蝶

二階堂奥歯さんという人と、二階堂奥歯さんの「八本脚の蝶」というサイトのことを知ったのは、二階堂奥歯さんが亡くなられた数日後のことでした。
時々、「八本脚の蝶」という存在を知らずに済んでおけば良かったと思うことがあります。何気なくクリックしたリンク先の、そこに書かれた言葉はそれだけ生々しく、そして衝撃的だったのです。
人が死んでも、その人がウェブ上に残した言葉はそのまま残り続けます。それはどこかの掲示板のログとしてであったり、ある日を境に更新のとぎれてしまった日記であったり、もしくはこの「八本脚の蝶」のように、訪れた人への最期のメッセージが残されていたりと…。

先日、この「八本脚の蝶」が一冊の本としてまとめられました。
そして、買うつもりは無かったのですが、たまたま書店で見かけたので恐る恐る手に取ってみました。
不思議なことにウェブ上で見たときとは違い、生々しさが消えています。何故なんだろうか。
少し感傷的ですが、たくさんの人たちの手を経て一冊の本となったからだ、と思うことにしました。
いい本です。思わず抱きしめたくなるようないい本です。

そして私は、言葉が、活字となり、一冊の本となることがどういうことなのかをあらためて教えられました。  

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2006年01月09日

来月の気になる本 2006/02

さて、来月の気になる本です。

「冬の巨人(仮)」 古橋秀之 徳間デュアル文庫
「ヤミナベ・ポリスのミイラ男」 梶尾真治 光文社文庫
「探偵小説四十年(下)」 江戸川乱歩 光文社文庫
「閉ざされた夏」 若竹七海 光文社文庫
「煉獄のエスクード RHYHM RED BEAT BLACK 3」 貴子潤一郎 富士見ファンタジア文庫
「侵略する少女と嘘の庭」 清水マリコ MJ文庫J
「シブミ(上下)」 トレヴェニアン ハヤカワ文庫NV
「夢みる宝石」 シオドア・スタージョン ハヤカワ文庫SF
「空白の殺意」 中町信 創元推理文庫
「白菊(仮)」 藤岡真 創元推理文庫
「個人情報、保護魔法!」 ロバート・アスプリン&ジョディ・リン・ナイ ハヤカワ文庫FT
「レフト・アローン」 藤崎慎吾 ハヤカワ文庫JA
「プルトニウム・ブロンド」 ジョン・サコーアー&ローレンス・ゲイネム ハヤカワ文庫SF
「青空の卵」 坂木司 創元推理文庫
「ゴースト・ブレイカー(仮)」 ロン・グーラート 扶桑社ミステリ
「SFが読みたい! 2006年版」 SFマガジン編集部編 早川書房
「無刀流SF翻訳講座」 大森望 研究社

梶尾真治の「ヤミナベ・ポリスのミイラ男」は何故かなかなか文庫化されなかった一冊。16年目にしてようやく文庫化です。
清水マリコの「侵略する少女と嘘の庭」は題名からすると嘘シリーズの模様。
トレヴェニアンの「シブミ」は名作セレクションなんですが、やはりこの間作者が亡くなったからでしょう。
「夢みる宝石」は…そういえば積読のままでした。探し出して読まなければ。しかしこの調子だと創元推理文庫も「原子力潜水艦シービュー号」を復刊させるかも知れませんね。
勢いに乗っているといえば藤岡真も新作がでます。今回はどんな形で騙してくれるのでしょうか。
扶桑社ミステリからはロン・グーラートのミステリが出ます。ロン・グーラートってどこかで聞いたような名前だなあと思って調べたら「金星のイエス人間」のロン・グーラートのようです。ユーモアSFの人かと思っていたらミステリも書いていたんですね。
しかし一番気になるのは「地球最後の私立探偵が、怖るべき力を秘めた巨乳アンドロイド美女失踪事件の謎を追う!」などとサイトで紹介されている「プルトニウム・ブロンド」。この開き直りっぷりは何なんでしょう。
そのほか、講談社ミステリーランドからは法月綸太郎と綾辻行人が予定されているみたいなのですが、果たして…。  

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2005年12月26日

オールタイム・ベストSF

2006 オールタイム・ベストSFを応募しました。
さんざん悩んだのですが、名作を選ぶというスタンスは止めて自分が偏愛しているものを選ぶことにしました。

【国内長編】
1.我が月は緑 今日泊亜蘭
2.上弦の月を喰べる獅子 夢枕獏
3.旅のラゴス 筒井康隆
4.敵は海賊・海賊版 神林長平
5.マイナス・ゼロ 広瀬正

「我が月は緑」はなんといっても題名がかっこいい。言語学に秀でた作者だけあって密かに言語学SFであったりもします。
「上弦の月を喰べる獅子」は「 野に咲く花は幸福せであろうか。」に対する回答にしびれました。
「旅のラゴス」は筒井康隆の作品としてはベストではないかもしれないけれども、あの当時の筒井康隆がこんな話を書いたとはという意味で奇跡的な作品。
神林長平であれば「あな魂」を取るべきかも知れないけれどやっぱり「敵は海賊・海賊版」です。
「マイナス・ゼロ」は大好きなタイムトラベルもの。

【海外長編】
1.火星夜想曲 イアン・マクドナルド
2.ハイペリオン ダン・シモンズ
3.ノ-ストリリア コードウェイナー・スミス
4.大いなる惑星 ジャック・ヴァンス
5.リングワ-ルド ラリイ・ニーブン

「火星夜想曲」が「ハイペリオン」を差し置いたのはやはり単体として完結させている点です。
「ハイペリオン」は四部作としてでも二部作としてでもなく、単体でこれ一冊。
一位と二位はSFとしての集大成という部分があるのでどうしてもはずせない部分があります。
「ノ-ストリリア」と「大いなる惑星」は偏愛度100%、もう無条件です。
「リングワ-ルド」はやはりその設定勝ち。
こう見ると、地球を買い取るとか、大きな惑星の冒険とか、大きな建造物での冒険だったりと大きな話が好きなのかもしれません。

【国内短篇】
1.踊るバビロン 牧野修
2.山の上の交響楽 中井紀夫
3.吹原和彦の軌跡 梶尾真治
4.人喰い病 石黒達昌
5.漂った男 小川一水

「踊るバビロン」は偏愛の極地。波長がぴったり合ってしまった以上、一位にするしかありません。
「山の上の交響楽」はなんといってもタイムスケールの長さとその一瞬の切り口の鮮やかさ。音を題材にしながら絵が見える点がすばらしい。
梶尾真治ならば別なのがあるだろうという意見もあるだろうけど、「物質過去射出機」のもつダイナミックさからこれになってしまいます。
「人喰い病」は理系SFの極北。ハネネズミの話でも良かったのだけれどもこっちの方がエンターテイメント性が高いので。
「漂った男」は設定のうまさとラストの一文が決まっているから。

【海外短篇】
1.鏖戦 グレッグ・ベア
2.しあわせの理由 グレッグ・イーガン
3.アルファ・ラルファ大通り コードウェイナー・スミス
4.彼らがやって来た前日に メアリ・スーン・リー
5.地獄とは神の不在なり テッド・チャン

変容した未来の人類を描かせたらベアは天下一品でした。
イーガンから一編を選択したのは、やはりイーガンははずせないというちょっと日和ってしまった考えから。
「アルファ・ラルファ大通り」は絶対はずせません。
「彼らがやって来た前日に」はアイデア的にはマシスンの「終わりの日」と同様、終末の前日の物語。たった一行それをほのめかす文章を書くだけで平和な一日の物語が全く違う物に変わってしまうという驚き。
「地獄とは神の不在なり」は理解不能な存在に意味を見いだそうとする点でレムと同じことをやっている。  

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2005年12月13日

来月の気になる本 2006/01

「エンドゲーム 常野物語」 恩田陸 集英社
「戻り川心中」 連城三紀彦 光文社文庫
「江戸川乱歩全集(28)探偵小説四十年(上)」 江戸川乱歩 光文社文庫
「ライトノベル☆めった斬り!(2)」 大森望・三村美衣編 太田出版
「サム・ホーソーンの事件簿IV」 エドワード・D・ホック 創元推理文庫
「アムネジア」 稲生平太郎 角川書店
「荒野の恋(2)」 桜庭一樹 ファミ通文庫
「レキオス」 池上永一 角川文庫
「撓田村事件」 小川勝己 新潮文庫
「ラジウム怪盗団現る!/小惑星要塞を粉砕せよ!」 エドモンド・ハミルトン 創元SF文庫
「ウは宇宙船のウ【新版】」 レイ・ブラッドベリ 創元SF文庫
「フェアリイ・ランド」 ポール・J・マコーリイ ハヤカワ文庫SF
「高い砦」 デズモンド・バグリイ ハヤカワ文庫NV
「地球帝国秘密諜報員」 ポール・アンダースン ハヤカワ文庫SF
「楽園の泉」 アーサー・C・クラーク ハヤカワ文庫SF
「緋友禅旗師・冬狐堂」 北森 鴻 文春文庫
「二〇〇二年のスロウ・ボート」 古川日出男 文春文庫
「タンノイのエジンバラ」 長嶋 有 文春文庫
「レスキューウイングス」 小川一水 MF文庫J

『光の帝国』の中ではひときわ異彩を放っていた「オセロゲーム」の続編がいよいよ登場です。
登場といえば、稲生平太郎の「アムネジア」。ホラーやオカルトは嫌いなのですが、これは別格。
なかなか文庫化されないと思っていた池上永一の「レキオス」は角川から出ます。「シャングリ・ラ」つながりとなったのでしょうか。大幅加筆されていたらうれしいのだけれどもそんなことはないか。
「キャプテン・フューチャー全集」は隔月刊のはずだったけれども順調に遅れて来月。今回で長編は全て出そろうことになります。
「ウは宇宙船のウ【新版】」はやはり「雷のとどろくような声」の映画化に合わせてのようだけれども、果たして映画の出来は如何に。
出来は如何にといえば「地球帝国秘密諜報員」は50年代のスペースオペラらしいけれども、果たして面白いのかどうか。
「4000億の星の群れ」でちょっと心配したのだけれども「フェアリイ・ランド」は文庫化されるもよう。しかし…。
早川書房の名作コレクションは来年も続くようで、バグリイの「高い砦」とクラークの「楽園の泉」。「楽園の泉」よりも「地球帝国」のほうがありがたかったのですが、まあ仕方ありません。
しかし「高い砦」が絶版だったとは…。あの名セリフ、

われわれはまだ生きている……血が男の中に流れている限り、不可能ということはないんだよ。

思い出すたびにしびれます。「高い砦」は冒険小説の大傑作。
「二〇〇二年のスロウ・ボート」ってのは「中国行きのスロウ・ボートRMX」のことなんだろうか。  

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2005年12月11日

one and only 木崎ひろすけ

少女・ネム
木崎 ひろすけ著 / カリブ・マーレイ原作
  

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2005年12月10日

one and only あすなひろし

青い空を、白い雲がかけてった
  

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2005年12月09日

one and only 坂口尚

月光シャワー
坂口尚著
  

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2005年12月08日

One and Only

わたしは「Only One」という言葉が嫌いだ。

「Only One になろう」などという言葉を聞くとむしずが走ってくる。だれだって生まれた瞬間から「Only One」なのだから何を当たり前のことを言っているのだろうと言いたくもなる。
さらに言えば「特別な Only One になろう」など言う人間は信用できない。「特別な Only One」なんて「Number One」の言い換えに過ぎないからだ。一番になれと言っているのと等しい。
どうせなら「Only One」より「One and Only」の方がいい。最初に One が来る分、偽善性があまり感じられないからだ。どことなく孤高な雰囲気も漂ってくる。
そういうわけで三回に分けて三人の「One and Only」としか言いようのない漫画家について書いてみようと思う。  

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2005年12月03日

文章読本 後編

偶然、斎藤美奈子の「文章読本さん江」という本の存在を知りました。「日本語の作文技術」の評判を調べていくうちに見つけたので偶然でもないのですが…。
少し前に同じ作者の本を読んでいたので、この本の存在を知っていてもおかしくはなかったのですが、興味がない分野には眼がいかないものです。ある意味、興味がないものはこの世に存在しないのと同じでもあったりします。

なんて、妙に哲学的な話を持ち出しましたが、哲学的な話をするつもりはありません。
そもそもこの本、あまたの文章読本を評論した本です。
それにしても、世の中にこんなにもたくさんの文章読本が存在しているとは知りませんでした。なんとその数、四桁にも登るそうです。そんな中、「日本語の作文技術」を書いた本多勝一は文章読本新御三家の一人とされています。御三家が、谷崎潤一郎・三島由紀夫・清水幾太郎で新御三家は、本多勝一・丸谷才一・井上ひさしです。
でも斎藤美奈子は御三家だろうが新御三家だろうが容赦なく切り捨てていきます。あまりにも面白いので、「日本語の作文技術」と併読して読みましたよ。おかげで「日本語の作文技術」の八章以降が格段と面白くなりました。

しかしなんといっても文章のプロを、文章のプロ(フェッショナル)とせずに文章のプロ(レタリアート)とする慧眼には参りました。思わず私も、これからはプロという意味を使い分けるようにしようかと思ってしまいましたよ。

で、肝心の文章はうまくなったのかに関してですが、そりゃあんた読んだだけじゃうまくなんてなりませんよ。読んだだけじゃ。  

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2005年12月02日

文章読本 前編


僕は人間に生まれ、いろいろの生き方をしたが、皆いろいろの生き方をし、皆てんでんにこの世を生きたものだ。自分がこの世に生きたことは、人によって実にいろいろだが、人間には実にいい人、面白い人、面白くない人がいる。人間にはいろいろの人がいる。その内には実にいい人がいる。立派に生きた人、立派に生きられない人もいた。しかし人間は立派に生きた人もいるが、中々生きられない人もいた。人間は皆、立派に生きられるだけ生きたいものと思う。この世には立派に生きた人、立派に生きられなかった人がいる。皆立派に生きてもらいたい。皆立派に生きて、この世に立派に生きられる人は、立派に生きられるだけ生きてもらいたく思う。皆、人間らしく立派に生きてもらいたい。

武者小路実篤の最晩年の随筆です。どんなに好意的に解釈しようとしても、首をひねってしまう文章でもあります。
しかし、人様の文章にたいしてとやかく言えるほどの文章を自分が書いているかというとそうでもありません。なにしろ高校生の時に、「内容は良いけれども句読点の使い方が間違っている」と言われたくらい、それも先生にではなく同級生に…。
しかし、考えてみると句読点の正しい使い方など授業で習った記憶が無い。単に授業を聞いていなかっただけかも知れないけれど…。
わかりやすい文章を書きたいものだと常々思っていたところ、本多勝一の「日本語の作文技術」という本が新装版として出たという事を耳にしました。
調べてみるとこの本、評判が良いのです。作者の評判は悪いけれども…。
まあ文章に関する技術論ですから、評判の悪い原因である思想的な部分の入る余地などないだろうと思い、書店で新装版「日本語の作文技術」をパラパラとめくってみると、この新装版、文庫版の七章までの部分を取り出したものだということを知りました。
文庫版の八章から十章までは技術論ではないので省いたそうです。しかし、文庫版は版を重ねていて現役らしい様子なので、文庫版「日本語の作文技術」を購入しました。
が…、文章の技術論に思想的な部分など入る余地も無いだろうと思いきや、いきなり臭ってきます。考えが甘かった。
「『アメリカ合衆国』は『アメリカ合州国』と表記する。理由については拙著○○を参照」なんて、技術論が知りたい人間にとってはどうでもいいことです。
しかしそれさえ我慢すれば、評判が良いだけあってわかりやすいです。新装版で作者が書いているように、八章以降は技術からかけ離れてはじめるので七章までしか必要ありませんでしたが…。
とはいうものの、技術論を抜きにすれば八章以降の方が面白いのです。

というところで前編はここまで。
お楽しみはここからだの後編に続きます。  

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