2007年09月21日

不確定世界の探偵物語

不確定世界の探偵物語 (創元SF文庫 か 2-1)

  •  鏡 明/

  • 販売元/出版社 東京創元社

  • 発売日 2007-07


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理想とする社会目指してとにかく過去をかたっぱしから改変しまくる話なんだけど、改変しまくるのが主人公ではなくってエドワード・ブライスという謎の人物であり、彼がただ一人で神のごとき存在と化して改変を行っているという点で、どことなくテッド・チャンの「地獄とは神の不在なり」を彷彿させる。
自分のあずかり知らぬところ、為すすべのないところで自分の存在すらも変えられる可能性のある世界、人々はそれをただ受け入れるだけしかないのである。殺人を犯した人間であっても知らぬ間に殺した人間が生き返り、犯罪が起こらなかったことになってしまう世界だ。
一応のルールはあるけれども、厳密ではなく、さらに全てが明らかとはなっていないために、タイムパラドックスのようなものを期待するとがっかりしてしまうけれども、過去が改変されてもその変化の過程が見える形、理解できる形として認識されるという設定はなかなかユニークというか、よくそんな設定持ち込む勇気があったよなあと感心してしまう。
SFとしても面白いのだが、痛快娯楽エンターテインメントとしてのハードボイルド小説としてもかなりのもので、こうしてめでたく復刊したことは素晴らしいなあ。



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この記事へのコメント
こんにちは。
最近読みました。
ハードボイルド+タイミマシンという取り合わせが
新鮮でした。

混沌とした世界の中、主人公の人のよさ(一本筋が通った)も
光っていたと思います。
Posted by ユキノ at 2007年09月21日 23:14
時間物としてはかなりユニークな話でしたね。
ハードボイルドも好きなので、この本は結構楽しむことが出来ました。
Posted by Takeman at 2007年09月22日 16:12