2008年03月05日 12:30
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さて、続編の方はというと出したのは東京創元社ではなく久保書店。しかもQ-Tブックスの方ではなくSFノベルズの方なので、毎度の事ながら実にけばけばしい表紙。それにしても題名よりもレーベル名の方が目立っているのはいかがなものだろうか。
表紙の髭面の男が主人公のように思えるのだけど前作を読んだ身にとってはにわかに信じることが出来ない。そして裏表紙にはいつもの事ながら丁寧に原著の表紙が載っているのだけどこちらの表紙はこんな感じ。
ある意味こちらの方が正しいのかも知れないけど何とも貧相な男だ。
まあ表紙はともかく肝心なのはその内容のほうなんだけど、リス星人の太陽系侵略をいかにして防ぐのかというのが物語の縦糸。しかし横糸では相変わらず権謀術数の物語。後半はそれでもスペース・オペラっぽい展開をするけれども、前半では前作で暗躍した祖母の変わりに、義理の姉が夫を毒殺したりするなど暗躍しまくる。
異星人の侵略を受けているのにそんなことお構いなしに権謀術数しまくっている展開はなかなか面白いのだが、まあ、今更あえて読まなくってもいい話でもある。
ラストで主人公がリス星人に対してもちいた攻撃手段はあまりにも唐突すぎるというか馬鹿馬鹿しくって素敵なんだけど。