河出文庫『鉄鎖殺人事件』浜尾四郎
文春文庫『キリング・ゲーム』ジャック・カーリイ
ハヤカワ文庫SF『日本SF傑作選(2)小松左京 神への長い道/継ぐのは誰か?』日下三蔵
ハヤカワepi文庫『忘れられた巨人』カズオ・イシグロ
創元推理文庫『太宰治の辞書』北村薫
双葉文庫『3時のアッコちゃん』柚木麻子
双葉文庫『猫が足りない』沢村凜
講談社文庫『愛についての感じ』海猫沢めろん
講談社タイガ『バビロン(3)―終―』野崎まど
創元SF文庫『スチーム・ガール』エリザベス・ベア
角川文庫『ヘブンメイカー』恒川光太郎
ハヤカワ文庫JA『ユートロニカのこちら側』小川哲
創元推理文庫『太宰治の辞書』北村薫
南雲堂『奇想天外アンソロジー復刻版』山口雅也編
南雲堂『奇想天外アンソロジー21世紀版』山口雅也編
文藝春秋『13・67』陳浩基
ハヤカワSFシリーズ『隣接界』クリストファー・プリースト
竹書房文庫『A Night in the Lonesome October』ロジャー・ゼラズニイ
来月はちょっと気になる本が多すぎる。
文春文庫からはジャック・カーリイの新作が出る。ジャック・カーリイの小説って最近の海外のミステリと違って400ページくらいでコンパクトにまとまっているからいいよねえ。
ハヤカワ文庫の日本SF傑作選の二巻目は小松左京。このシリーズは短編集だと思いこんでいたので『継ぐのは誰か?』が入るのはちょっと驚いた。他の作家もひょっとしたら長編が入るのかもしれないね。
『わたしを離さないで』がSF的な設定の物語だったカズオ・イシグロの次の作品『忘れられた巨人』はファンタジー要素のある話。
野崎まどの『バビロン(3)―終―』は今度こそ出るのか、心配なのだが、これだけ発売が延びているってことはなかなか難産なのかもしれない話なのだろうか。
創元SF文庫からはエリザベス・ベアが出る。ハヤカワSFから出た《サイボーグ士官ジェニー・ケイシー》シリーズは微妙な話だったのでもう翻訳されることはないだろうと思っていたが、そうでもなかったようだ。
北村薫の『太宰治の辞書』は<円紫さんと私>シリーズの新作。単行本は新潮社から出たのだが文庫は古巣の東京創元社から出る。単行本の表紙も東京創元社の過去のシリーズの表紙を踏襲していたけれども、微妙に違っていて今回の文庫は完全に統一されているからこっちのほうがしっくりとくる。
かつて『奇想天外』という雑誌が存在していた。
しかし僕は名のみ知ってはいたが買ったことも読んだこともない。
地方に住んでいると書店ではマイナーな雑誌が置かれるということはほとんどなかったせいもある。
しかしこの『奇想天外』という雑誌は意外に人気があるようで過去に二度復活している。
で今回は復刻版と21世紀版という二冊がでる。おそらくはこれっきりの企画だろうけれども、こういうものはなんだかワクワクする。
ちょっと変わったタイトルの『13・67』は中国語ミステリ。中国ミステリではなく中国語ミステリなのは台湾で発表された本だからなのだろう。ミステリだけではなくSFも書いているらしいのでSFの方も気になる。
竹書房文庫からでるロジャー・ゼラズニイはまだ邦題が付いていないのでほんとうに来月でるのか不明だが、まさかロジャー・ゼラズニイの未訳が今になって出るとは思わなかった。
続いて漫画。
アフタヌーンKC『小路花唄(2)』麻生みこと
バンチコミックス『プリニウス(6)』ヤマザキマリ/とり・みき
フラワーCアルファ『たーたん(2)』西炯子
ビッグ コミックス『バイオレンスアクション(3)』浅井蓮次
月刊マガジンKC『さよなら私のクラマー(4)』新川直司
少年サンデーコミックス『双亡亭壊すべし(6)』藤田和日郎
少年チャンピオン・コミックス『レイリ(4)』室井大資
イブニングKC『累(12)』松浦だるま
モーニングKC『ゴールデンゴールド(3)』堀尾省太
ヤングアニマルコミックス『木根さんの1人でキネマ(4)』アサイ
ビッグ コミックス『レインマン(6)』星野之宣
麻生みことの『路地恋花』の続編『小路花唄(2)』が出る。『路地恋花』が毎回登場人物が変わるのに対して、今回は登場人物を同じにして展開する。
浅井蓮次の『バイオレンスアクション』も早くも三巻目。前巻が非常に気になるところで終わってしまったので続きが出るのはうれしい。
というか『バイオレンスアクション』の原作者って和歌山在住の兼業主婦って触れ込みの謎の新人原作者だったのだが、『レイリ(4)』の作画担当している室井大資だったということを知って驚いた。
『レイリ』では岩明均を原作者として、自分は別の漫画の原作を担当していたなんてびっくりしたよ。